悦楽乱歩遊戯 作品紹介


◎『悦楽乱歩遊戯』

『悦楽乱歩遊戯』は2017年2月〜3月にかけてザムザ阿佐谷で上演された廻天百眼の劇場本公演。数々の江戸川乱歩作品を融合し、退廃的な乱歩世界を描写しながら、登場人物達の狂気を描く。また、『屋根裏の散歩者』のシーンでは実際に観客が覗き穴から観劇、蟲の手術シーンでは大量の血糊の噴出、そして、パノラマ島綺譚の血の花火を完全再現するなど、一言に舞台演劇という枠に収まり切らない演出となっいる。


◎あらすじ

小山田静子は大江春泥を名乗る者から、姪の早苗を誘拐するという脅迫文を受け取る。だがそれは、春泥を騙った怪盗黒蜥蜴からの予告状であった。静子は探偵の明智小五郎に助けを求める。 静子に導かれるままに早苗の警護につく明智。だが、到着したのは奇怪なる海上庭園『パノラマ島』であった。そこには手足を失った芋虫の須永、女優の木下芙蓉に執着する柾木愛蔵、椅子に化けた人間、同じ顔の男になり変わっている源三郎らの怪人・犯罪者達が跳梁跋扈していた。忍び寄る黒蜥蜴、だが明智は、そこに大江春泥の痕跡を発見する。